職人の手元

奥さんは一年のうちのだいぶ長い時間ミシンと一緒に過ごしている。

ミシンというと、ガガガガと速いスピードでどんどん布を縫っていくイメージをお持ちの方が多いと思いますが、写真のような短い距離を縫う時は非常に遅い。

ガ ガ ガ (布がズレないように仮止めのまち針を抜く)

ガ ガ ガ (同上)

この繰り返し。

機械の速さを利用しているのではなく、正確に同じ力で同じスピードで同じリズムで布を縫う性質を使用して丁寧に作品を作っている感じです。

昔からこんな感じで作ってはいなかったと思います。昔はもうちょっと大雑把でした。側から見ていて。

でも何十年か道具と付き合っていると、上手な付き合い方ができるようになっていくのでしょう。見習いたいものです。

モノクローム

ちょっと前に撮った写真。
今使用しているSIGMA sd Quattro H で撮るモノクローム、気に入っています。

白黒の乾いた清潔感。色彩に刺激される感情が少し黙ってくれて、少し冷静な気持ちで絵を眺めることができるからかも。

昔芝居の演出をしてた時。本番前日に台風が来て大雨が降り、使用していた施設の配電部分に漏水し、照明100灯位でシーンの絵を作っていたのに同時に沢山の照明をつけると漏電警報が鳴り響いて同時に4灯までしか使えない事態に陥ってしまったことがある。

でも、少ない照明で観た方が観易くて、結果的に面白くなった。。なってしまった。

そんな20年ほど前のことを思い出してしまいました。